リームからレーガーまで―エッカレ・ピアノデュオのデビューCD「ワルツ」


<p>…ワルツの作曲上の多様性が自ずと明らかになるのが、カールスルーエのピアノデュオ、コンセルヴァトリウムとエトリンゲン市立音楽学校の実績あるピアノ教育者であるフォルカーと真理子・エッカレが出したCDである。このデビューCD、単に「ワルツ」と、いとも簡潔かつ慎ましやかなタイトルがついているのだが、リスナーにとっては、ピアノ演奏の掘り出し物の宝庫。</p> <p>…このデュオは、すでにCDのあたまのリームのミニアチュールで、持ち味である精密かつ色彩感にあふれた、強靭な表現力を持つ演奏を聞かせる。…デュオは、説得力のある響きのバランスでワルツの表情を際立たせる。</p> <p>…初めて聴くことが可能になった四手版では、ドヴォルジャーク特有の民族音楽的な音律が非常に清澄(せいちょう)に躍動的に響く。このデュオの演奏では、偉大なボヘミア人であるドヴォルジャークの粋(すい)を凝(こ)らしたメロディーと色彩感あふれるハーモニーが、衒(てら)わずストレートに、ときに情熱的に、ときにショパン風な雰囲気を醸し出しながら語りかけてくる。</p> <p>…マックス・レーガーが、彼特有の風変わりなユーモアで放ったコメントには、用心が必要である。彼自身の「6つのワルツ」op.22については「軽快で、分かりやすく易しく弾け、かつ自然な作品」などと言っているが、易しく弾けるのはここでは僅か。しかし、そのワルツの多くは、豊かなメロディー、響き、そして躍動感に満ちている。ここでも、デュオは変化に富んだ、大変快く最後まで聴きとおせる演奏を巧みに披露する―なんとも手ごわいデビュー!</p>